第2回 情報交換会を開催

講演テーマ「老化と慢性腎臓病 ~ Phosphate connection ~
講師:自治医科大学 分子病態治療研究センター 抗加齢医学研究部
教授 黒尾 誠 様

予防未病健康医師協会では第2回情報交換会を開催いたしました。
今回の講演者は、自治医科大学分子病態治療研究センター抗加齢医学研究部の黒尾 誠教授で、「老化と慢性腎臓病 ~Phosphate connection~」と題して、老化と慢性腎臓病におけるリンの関連性に焦点を当て、普段の食生活から多く摂取している「リン」が、今では成人の8人に1人がかかる国民病とも言われている、慢性腎臓病のリスクとの関連について、お話しいただきました。

1人当たり1日のリンの摂取量の約1/4を食品から摂取しているという事実、そして、摂取したリンが慢性腎臓病を引き起こす要因となるメカニズムを、詳細にお話しいただきました。

また、骨量、筋肉量が減少することで、血中へのリンが流入することで、慢性腎臓病のリスクがあがることから、現在、黒尾教授はNASAやJAXAと「微小重力環境下での骨量減少が腎老化を加速するのか」ということを共同で研究を行っていることもお話しいただき、大変興味深いお話しを伺えました。

では、「リン」を制限するにはどうしたらいいのでしょうか?
リン制限の食事療法として現在提唱されているものでは、身体に悪影響があることから、黒尾教授が日々の研究結果から考えられた、新たな食事療法をご教示いただきました。質疑応答では、診療科目問わず、ご参加いただいた会員の先生方からの質問がやまず、関心の高さが伺えました。

講師を務めていただいた、黒尾教授からご講演のデータを頂戴しており、「先生方の院内で、患者さんの教育等などにご活用いただき少しでも患者さんのお役に立てれば甚大です」とお言葉を頂戴しております。

ご参加いただいた先生方には臨床現場で、黒尾教授から頂戴した講演資料をチラシやクリニックの会報などにも、ご活用いただき患者さんに情報をお届けしていただいております。

自治医科大学 分子病態治療研究センター 抗加齢医学研究部

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